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ヒストグラムの操作

ここまででPAWでのヒストグラムに関する作業の仕方が大体解かりました。 あと理解しなければならないのはヒストグラムを対象とした操作の仕方です。 PAWではヒストグラムに対して色々な操作をすることができます。

まず簡単なところから見ていきましょう。ヒストグラムの間での加減乗除を やりましょう。数字はそれぞれヒストグラムIDです。

        PAW > ADD 1001 1011 1021        * 1001と1011を足して1021に

        PAW > SUB 1001 1011 1031        * 1001から1011を引いて1031に

        PAW > MUL 1001 1011 1041        * 1001と1011を掛けて1041に

        PAW > DIV 1001 1011 1051        * 1001を1011で割って1051に

この時、4番目と5番目の引数を重みとして使うことが出来ます。重みはデフォ ルトでは1です。

2次元のヒストグラムではX軸方向やY軸方向へ射影したものを見たくなりま す。それらは独立したヒストグラムと考えることも出来ますが、PAWでは2次元 のヒストグラムに付随します。しかし最初から出来ているわけではなく、 HI/CREATEで作ってやる必要があります。X軸、Y軸方向にそれぞれ投影したり、 輪切りにしたり、適当な幅に入る部分だけを投影することもできます。それぞ れのヒストグラムをCREATEしなければなりません。

        PAW > CRE/PROX 2001             * Xへの投影

        PAW > CRE/PROY 2001             * Yへの投影

        PAW > CRE/SLIX 2001 10  * Xへの輪切りを10個

        PAW > CRE/SLIY 2001 10  * Yへの輪切りを10個

        PAW > CRE/BANX 2001 5 8 * Yが5から8の範囲のXへの投影

        PAW > CRE/BANY 2001 3 6 * Xが3から6の範囲のYへの投影

このままでは中身はまだ空です。投影操作をしてはじめて埋められます。 HISTOGRAM/PROJ ECTコマンドを使います。

        PAW > HIST/PROJ 2001

表示はどうやればよいでしょうか。2次元のヒストグラムに付属している投 影ヒストグラムを参照するにはそのID番号に.をつけて識別子を加えてやりま す。定義で使ったキーワードがそのまま識別子になります。SLIXやBANYなどは いくつもありえます。その場合さらに.を打って番号を続けます。

        2001.PROX               ヒストグラム2001のXへの投影

        2001.SLIY.3             Yへの輪切りの3番目

        2001.BANX.2             2番目に定義されたXへのバンド投影

この表示方法を使ってHISTOGRAM/PLOTなどを呼びます。

        PAW > HI/PL 2001.SLIX.5

        PAW > HI/COPY 2001.PROY 2021

ヒストグラムの一部やすべてのデータを切り出して作業に使いたい場合があ ります。さきにベクトルからヒストグラムを作る HISTOGRAM/PUT_VECT/CONTENTSを見てきました。この逆を使えばいいことです ね。HISTOGRAM/GET_VECT/CONTENTSを使います。

        PAW > VEC/CRE PROX2( 20 ) R

        PAW > HI/GET/CON 2001.PROX(:20) PROX2

あとはベクトルとして任意に操作すればよいわけです。

ヒストグラムを適当な関数でフィットします。PAWでは様々な関数でデータ をフィットする機能が用意されています。もちろんユーザが定義した関数でフィッ トすることも出来ます。HISTOGRAM/FITコマンドを使います。簡単なところか ら、

        PAW > HI/FIT 1001 G

ガウス関数でのフィットを行ないました。プロットすると山になったところに ガウス関数のカーブが表示されたでしょうか。このままではフィットの情報が 解かりません。

        PAW > OPT FIT

        PAW > HI/PL 1001

今度はグラフの右上にフィットに関する情報が表示されました。表示される内 容はフィットの関数によります。どのようなフィットの関数があるでしょうか。 上述のGと書いたところには次のものが置けます。

        E       エクスポーネンシャル

        G       ガウシアン

        Pn      nは整数で、n次多項式

        上の3種類を+と*で組み合わせたもの。G+Gは2つのガウスなど。

        func.f  実関数funcを定義したファイル。引数は1次元で1個、2次元2個。

複雑なフィットをさせるとき(最後の2例)や、フィットのパラメータを別に利 用したいときはオプションでベクトルを指定する必要があります。ベクトルの 寸法は必要なパラメータを保存できるだけ必要です。例えばG+Gでは6個。

        PAW > VEC/CRE P2G(6)

        PAW > VEC/INPUT P2G

        PAW > HI/FIT 1001 G+G ! 6 P2G

最初にパラメータ用のベクトルを定義しました。次に1001をG+Gで(ダブルガウ シアン)フィットします。オプションを!でスキップしてパラメータ6個、ベク トルP2Gにはフィットの初期値をVEC/INPUTで入力します。

ヒストグラムをスムージングします。HISTOGRAM/OPERATIONS/SMOOTHです。

        PAW > SMOOTH 1001

スプラインフィットもあります。HISTOGRAM/OPERATIONS/SPLINE

        PAW > SPLINE 1001



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Kinya Hibino
Sun Jan 14 21:50:32 JST 1996