UNIXで使われているネットワークプロトコルはインターネットプロトコルと呼 ばれます。その上で走るTCPプロトコルと合わせてTCP/IPと呼ばれることがあ ります。IPでは各々の計算機は32ビットのアドレスを持っています。IPアドレ スと呼び、8ビット毎に区切って十進で表します。例えば130.87.34.1のよう に書きます。自分の機械もIPアドレスを持っています。でも当然ですが番号で 覚えるのは苦痛です。そこでそれぞれの番号に名前を付けて名前を使うほうが 自然ですね。そもそもそれぞれの機械はホスト名という名前を持っています。 ホスト名とIPアドレスを対応させるデータベースが/etcにあるhostsというファ イルです。catしてみてください。いろいろな機械のIPアドレスが書かれてい ます。自分の機械のアドレスは例えば
% grep sakanaya /etc/hosts 130.87.119.119 sakanaya %
などで見ることができます。
ただ/etc/hostsに世界中のホストの名前を書いておくわけにもいきません。そ れで近くにいる機械に聞いてみるのが一番簡単です。自分の周りのことを(と てもいい加減な定義ですが)ドメインといいます。ドメインには名前がついて います。またあるドメインはより大きなドメインの中のサブドメインとして定 義されています。KEKの場合kekというドメイン名がついています。kekはさら に広いjpというドメインに属します。ですからsakanayaはk ekに属し、kekは jpに属すという関係をsakanaya.kek.jpという風に表します。この結果sa kanayaは世界中から見てユニークな名前となるわけです。大学の場合例えば京 大の物理教室はscphys.kyoto-u.ac.jpというドメインになっています。それぞ れのドメインの中にはドメイン名の管理をしている機械が必ずありますから、 こういう名前の書き方をすればそれが正しければ相手の計算機がどこからでも 特定できます。試しに相手と交信可能かどうか確かめてみましょう。
% ping kekvax kekvax is alive %
pingはネットワークの相手に「つん」するコマンドです。/usr/etcにあります。