PostScriptでは実際のプリンターに依存しない論理的な座標を使ってデータ を表します。標準での座標は1ポイント(1ポイントは72分の1インチ、約 0.35mm)を単位としています。数の表現には浮動小数点数が使えます。この値 は任意にスケール出来ます。
コメントは%で始まり行末までです。ただしファイルの最初の行の2文字は %!にしておきます。通常PostScriptプリンターはファイルの最初の文字が%! であるとPostScriptファイルと思って処理をします。そうでないと単なるテキ ストファイルだと思って延々と訳の解からない呪文を印刷することになってし まいます。逆にPostScriptのファイルでないものの最初の文字を%!にしてし まうと変なことになってしまいます。例えばTeXのファイルでも%はコメント です。TeXのソースをプリントしたつもりがいつまでたっても出てこないと思 ってよく見たら先頭の行のコメントが%!になっていたということもあります。
コメントの次はマクロ定義です。PostScriptでは文字列定数は\
で始まります。文字列定数をプッシュし、その定義を続いてプッシュします。
最後にdefコマンドでマクロ定義を完成させます。PostScriptの命令は辞書に
書かれているというモデルで扱われます。def命令は辞書に命令を追加するも
のです。ここではマクロの詳しい解説はやめておきましょう。必要がなければ
マクロ定義は省いて構いません。
次に描画データを準備していきます。あくまでもこれはデータの準備であっ て実際に描画されるのは後になってからです。showpageコマンドではじめてそ れまでのデータの印刷が実行されます。