Xウインドウシステムはネットワークベースのグラフィックシステムです。ユー ザから見るとスクリーンとキーボード、そしてマウスがXウインドウのハード ウエアです。これはX端末かも知れないし、ワークステーションかも知れない し、場合によってはパソコンかも知れません。このハードウエアを直接動かし ているのはXのサーバです。Xサーバは別のところにあるクライアントプロセス から命令を受け取ってそれに従って画面に絵を書いたり押されたキーの情報を 送ったり、マウスの位置を報告したりします。例えば画面に時計が表示されて いるとしましょう。Xサーバが自分の時計を勝手に表示しているわけではあり ません。何処かの計算機のclockというプログラムが現在の時刻の位置に針を 描くようXサーバに命令を送っています。1秒に1回、以前に描いた秒針(線分) を背景色で塗りつぶして次の位置にあらたに秒針(線分)を描けという命令がネッ トワークを経由して送られてくるのです。このようなモデルをクライアント・ サーバモデルといいます。clockというプログラムがクライアントです。送ら れる命令体形はXプロトコルといわれています。
Xウインドウシステムを使うということは使いたいXサーバを指定してXクライ アントプログラムを動かすということになります。