next up previous contents
Next: 7.4.お好みのウインドウ Up: Xウインドウを使う Previous: X端末からのログイン

ウインドウマネージャ

Xウインドウサーバはクライアントの命令にしたがって動作するだけです。で すから立ち上げたばかりのXサーバは全くそっけないものです。ただ灰色の画 面の真ん中に×の形をしたカーソルが表示されるだけです。マウスを動かすと カーソルはついてきますが、ボタンを押しても何も起こりません。ボタンを押 した動作を受け取るクライアントがいないからです。例えばこの状態でいきな りXのアプリケーションを起動してもウインドウの移動や寸法の変更すら出来 ません。こういったことはアプリケーションに固有なことではなくてウインド ウを使うクライアント全体に共通することですから誰かに面倒を見てもらいた いものです。ウインドウ全体を管理するクライアントをまず走らせて、その上 で様々なアプリケーションを走らせます。そうすることにより個々のアプリケー ションウインドウを共通の操作方法で制御できるようになります。ウインドウ 全体の管理を行なうクライアントのことをウインドウマネージャといいます。 ログインの次にやらなければならないことはウインドウマネージャの立ち上げ です。多くの場合これも自動的になされます。

ウインドウマネージャには様々な種類があります。まず計算機ベンダーから提 供されるウインドウマネージャにはSUNのOpenlookウインドウマネージャ (olwm)やDECのデックウインドウ(dxwm)やMotif(mwm)、HPのVUE(vuewm)などが あります。()内はウィンドウマネージャの名前(コマンド名)です。またそれ以 外にtwmなどftpで手に入るウインドウマネージャも色々あります。ウインドウ マネージャ毎にウィンドウの形や操作方法が異なります。どれを選ぶかは好み の問題です。

それぞれのウインドウマネージャは通常ユーザが何もしなくても自動的に立ち 上がるようになっている場合も多いですが、その手順を知っておくことも理解 するうえで有効です。まず使うXサーバ(環境変数DISPLAYに設定されている)に、 デフォルトで使う色や文字など(リソースと呼ばれる)を教えます。xrdbという コマンドが自分のホームディレクトリの.Xdefaultsというファイルを読み込ん で設定します。自分の.Xdefaultsファイルを読んでみてください。次にウイン ドウマネージャをバックグラウンドで立ち上げます。この段階で画面はそれぞ れの雰囲気に変わります。続いて自動的に立ち上げるよう設定したアプリケー ションが起動され、ウインドウの立ち上げ完了となります。



next up previous contents
Next: 7.4.お好みのウインドウ Up: Xウインドウを使う Previous: X端末からのログイン



Kinya Hibino
Wed Apr 26 21:42:06 JST 1995