さきに述べたように命令にはシェルに対するものとプログラム起動によるも のがあります。シェルに対するものは、man命令を使って、(manualの意味です。)
% man csh ←cshに関するマニュアルを表示する。
で表示される膨大なメッセージを根気良く読めばわかります。(これでは本書 の入門の意味がないか?)manはマニュアルページを表示させる命令です。 manそのものについて見たいときは
% man man
で良いわけです。manを実行すると1画面分表示すると最下行に-more-と表示 して止ります。ここでSPACEを押すと次のページを表示します。RETURNを押す と1行追加表示します。qを押すとmanから抜けます。
プログラム起動の場合はどこからファイルが探し出されるかを知っていれば いいことになります。シェルがそれを調べるわけですから、シェルに記憶され ているはずです。実際にはシェル変数というシェルが使うデータベースの一つ pathという変数に記憶されています。シェル変数を調べてみましょう。setと いう命令を使います。これはシェルに対する命令です。
% set path = /bin /usr/bin /etc prompt = % ... %
おわかりのようにpathという変数にある/binというディレクトリーから命令 を探します。見つからないときはつぎに/usr/binを探し、それでも見つからな いときは/etcを探します。変数pathに含まれているディレクトリーをlsで調べ れば使える命令がわかることになります。ただ、単にlsとやっただけでは先の 例にもあるように命令として実行できるプログラムファイルかそのほかのファ イルかそれともディレクトリーなのか区別がつきません。そこで、
% ls -F /bin
と、-Fフラグを付けてls命令を実行します。これはファイルの属性を名前の後 の1文字で表すよう指定するものです。実行可能なファイルには*が、ディレ クトリーには/が、それ以外には何もつきません。( ことがありますが、それは後のお楽しみ。)これで実行可能なファイルすなわ ち命令を見つけることができます。次に知りたいのはその命令が何をしてくれ るか、どのように使えば良いかです。それは先ほどのmanを使います。manがマ ニュアルページを表示してくれない実行可能ファイルがあるかもしれませんが、 当面はそれは命令ではないと思っておいて下さい。