上述した3つのプロセスはバッファを介して働くプロセスです。場合によっ てはこれ以外にデータ変換を実時間に行う場合など収集プロセスと記録プロセ スの間に必須プロセスとして変換プロセスが入る場合があります。変換プロセ スはバッファの内容を変更します。それに対応するバッファの設計や確保が必 要になります。オンラインフィルターもそのようなプロセスの一つです。バッ ファ毎に残すべきかどうかをマークします。必ずしもバッファを廃棄する必要 はありません。マークされたバッファとマークされていないバッファの両方を 記録して、マークが正しくされているか(フィルタープロセスにバグがないか) 確認することも考えられます。マークされたイベントはすべて記録するがとき どきマークされていないものも書き出すことによってシステムチェックを 行えます。
システムのデバッグなどではデータ収集プロセスの代わりにファイルからの 再生プロセスを走らせることも考えられます。実際のデータやシミュレーショ ンデータを流してシステム診断や評価を行うことも出来ます。
バッファを直接参照しないプロセスは最初の方で見てきましたが、ランコン トローラやメッセージロガーがありました。デーモンとして働くものにはネッ トワークプロセス通信、データベース、バッファ監視などがありました。この ように常時走っているもの以外に、システム診断や初期化、調整などさまざま なサポートコマンド群を用意する必要があるでしょう。