キー割付のされていないコマンドの使い方を説明していませんでした。M-xで emacsコマンドの入力が可能になります。綴りのとおりに入力すると文字列が エコー行に表示されます。最後にRETを押してやります。実はemacsは自分の理 解できるコマンドを知っているので全ての文字を入力する必要はありません。 例えばinsert-fileコマンドを入力するにはi nsまでタイプしてあとTABキーを 押すと、insert-までemacsが続きを補ってくれます。そこでさらにfTABとやる とinsert-fileにしてくれます。こういう機能を補完機能と呼びます。
emacsはヘルプ機能が充実しています。C-hでヘルプ機能を呼び出します。次の 一文字がヘルプへのオプションになります。C-hもオプションの一つで、どの ようなオプションがあるか表示してくれます。オプションとしては次のものな どがあります。
C-h a文字列RET 「文字列」を名前に含むコマンド一覧表示 C-h b キー割当表を表示(describe-bindings) C-h cキー 「キー」に割り当てられたコマンドを短く表示 C-h kキー 「キー」に割り当てられたコマンドを詳しく表示 C-h wコマンドRET 「コマンド」に割り当てられたキーを表示 C-h i emacsマニュアルを表示 C-h m 現在の主モードに関する文書を表示 C-h n 最近のemacsに関する文書を表示 C-h s 現在の構文表を表示 C-h t emacsチュートリアルを表示
emacsは非常に大きなシステムなのでヘルプ機能を使いこなすことが非常に有 効です。ますはC-h tでチュートリアルに付き合ってみてはいかがでしょうか。
ここに書いたことはemacsに出来ることのうちのごくわずかな部分です。それ でもテキスト編集には十分使えると思います。実際にはemacsの中にいたまま でプログラム開発をしたり、メイルを読んだりニュースを読んだりもできます。 自分の好みに合わせて改造したりすることもできますし、新たな機能を付け加 えることも出来ます。それらのことはとてもここでは書ききれません。「GNU Emcasマニュアル」Richard Stallman著、竹内郁雄・天海良治監訳、共立出版 など参考にしてください。